「はぁ……つまんねぇ・・・」 バイト先のコンビニの自動ドアが、ガラガラと音を立てて閉まる。夜中の2時。冷え切った空気と、陳列棚に残されたまばらな商品が、俺の空虚な心を映し出しているようだった。山田聡、28歳。世間的には「フリーター」という括り。バイトリーダーという肩書きは、責任だけが重くのしかかり、何一つ満たされることのない日常を彩る唯一の「色」でしかなかった。レジを打ちながら、いつも心の中で呟く。このまま、俺の人生は、何もなく終わっていくのだろうか? そんなある日、ふと目にしたスマホの広告。 「新しい出 ...