遥と初めて会ったあの日から、俺の日常は明らかに彩りを増した。スマートフォンの画面を眺めるたびに、遥からの新しいメッセージが届いていないかと期待し、通知が来ればすぐに内容を確認する。まるで、思春期の少年が初めて恋をしたかのように、俺の心は常に浮き足立っていた。 「健さん、この間話していた物語のアイデア、すごく頭に残っていて。もしよかったら、いくつかイメージを形にしてみたんですけど、見ていただけますか?」 ある日の午後、遥からのメッセージに添付されていたのは、数枚のイラストだった。俺が熱っぽく語った物語の断片 ...