欲望の螺旋:二人の美女が紡ぐ、秘密の愛の物語 第1章
獣たちの邂逅 オフィスでの情事が終わり、俺と恵子は乱れた息を整え、それぞれ服を直し、何食わぬ顔でオフィスを後にする準備をしていた。 蛍光灯の明かりは、まだ点いたままだが、外は完全に闇に包まれている。 恵子の頬はまだ少し赤みを帯びていたが、その瞳はいつもの知的な輝きを取り戻そうとしていた。 誰も俺たちの秘密を知らない。その事実は、俺に一層の背徳感と、他にはない優越感をもたらしていた。 恵子がオフィスの照明を消そうとスイッチに向かう。その背中に、俺はそっと近づいた。 恵子は俺の気配に気づき、小さく肩を震わせる ...
欲望の螺旋:二人の美女が紡ぐ、秘密の愛の物語 序章
絡み合う糸、その兆し 俺、竹内翔太、33歳。女性下着販売会社の経営者だ。オフィスはいつも、繊細なレースや柔らかなシルク、そして淡い色の生地に満ちている。華やかな世界のようでいて、その実態は泥臭いビジネスの連続だ。だが、それがまた俺の性には合っている。 人間の最も奥深くにある欲望と美意識を刺激し、形にするこの仕事は、俺にとって生き甲斐そのものだった。特に俺が扱うのは、女性の「最も奥深く」に触れるもの。その意味で、俺の仕事は、人間の本能と欲望に寄り添うものなのかもしれない。 俺の隣には、常に秘書の大山恵子がい ...
隣に君がいる、それだけで 最終章
窓の外には、満月が輝き、俺たちの新しい未来を、優しく照らしているようだった。 二人での生活が始まって、俺たちの日常は、以前にも増して充実したものになった。朝は、友子さんが淹れてくれるコーヒーの香りで目覚める。まだ眠そうな顔でキッチンに立つ彼女の姿は、俺の心を温かくした。朝食は、簡単なものでも、友子さんと一緒に食卓を囲むだけで、一日が明るく始まる気がした。温かい蒸気が立ち上るマグカップを両手で包み込み、友子さんの顔をちらりと見ると、彼女もまた俺の顔を見てにこりと笑った。その瞬間、ああ、俺は本当に幸せだ、と心 ...
隣に君がいる、それだけで 第5章
夜が更け、二人の間に流れる時間は、言葉を必要としない、深い安らぎに満ちていた。友子さんの寝息が、規則正しく聞こえてくる。俺は、彼女の寝顔を眺めながら、この幸福が永遠に続くことを願った。そして、俺は、彼女の額にそっとキスを落とした。明日は、きっと、今日よりも素晴らしい一日になるだろう。俺たちの新しい生活は、まだ始まったばかりだ。 友子さんが、新しい仕事を探し始めてから、数週間が経った。最初は、慣れない就職活動に戸惑い、何度か挫けそうになっている彼女を支える日々だった。履歴書の書き方を一緒に考えたり、面接のシ ...
隣に君がいる、それだけで 第4章
季節は移ろい、春の訪れを感じさせる日が続いていた。暖かな日差しが、窓から差し込み、部屋の中を明るく照らす。友子さんと一緒にいる時間は、俺にとって、何よりもかけがえのないものになっていた。彼女の笑顔を見るたびに、俺の心は満たされ、不安や焦燥感から解放されていく。まるで、色鮮やかな花々が咲き誇るかのように、俺の人生に新しい色彩が加わった。彼女の存在は、俺の日常に、光と喜びをもたらしてくれたのだ。 ある日の午後。友子さんの部屋で、二人でソファーに並んで座り、NETFLIXを見ていた。他愛のない会話をしながら、友 ...
隣に君がいる、それだけで 第3章
季節は、雪消月。2月とはいえ、まだまだ寒さが堪えるころ。澄み切った冬の空気に、時折、春の兆しのような柔らかな風が混じる。あの夜の出来事から、俺と友子さんの関係は、目に見える形で変化していった。隣人という肩書は、いつしか「恋人」という甘く、そして温かい響きを持つ言葉へと変わっていた。 ある日、いつものように健吾の部屋に友子さんが訪ねてきた。夕暮れ時、居酒屋のアルバイトから戻り、簡単な夕食を済ませていた俺の部屋のドアが、ノックされた。トントン、と小気味よい音が、俺の心臓を軽く跳ねさせる。 「はーい」 ドアを開 ...
隣に君がいる、それだけで 第2章
その日の夜、眠りから覚めた俺は、隣で眠る友子さんの姿を見て、昨夜の出来事を鮮明に思い出した。俺の身体は、火照っていて、頭の中は、まだぼんやりとしている。隣で、友子さんが、寝返りを打った。 「ん…」 友子さんが、うっすらと目を開けた。そして、俺の存在に気づき、ハッ、と目を見開いた。その視線は、一瞬にして、隣にいる俺の裸の身体へと向けられた。彼女の顔が、みるみるうちに赤くなる。 「健吾…くん…?」 友子さんの声は、掠れていて、まるで夢でも見ているかのような響きがあった。俺は、ゆっくりと身体を起こし、彼女に語り ...
隣に君がいる、それだけで 第1章
俺、荻原健吾は、上京して半年が経った今も、東京の喧騒に慣れきれずにいた。地方の片田舎から出てきた俺にとって、この街は何もかもが新しく、そして、どこか冷たい。それでも、大学での講義と、生活費を稼ぐための居酒屋のアルバイトに追われる日々は、あっという間に過ぎていった。 俺が住むのは、築年数がそこそこ経過したマンションの一室だ。隣の部屋には、引っ越しの挨拶の時に一度だけ顔を合わせた、年の離れた女性が住んでいる。川野友子さん。それが彼女の名前だった。挨拶の時、俺は緊張しすぎて、ろくに顔も見られなかったけれど、その ...
君と歩む道 ~365日のプロポーズ~ 第14章:未来への胎動と、夫婦の新たな誓い
里奈と俺の新婚生活は、穏やかで満たされた日々が続いていた。結婚式での感動と、新居での共同生活。一つ一つの出来事が、俺たちの絆をより深く、確かなものにしていった。里奈という存在が、俺の人生に意味を与え、彩りを加えてくれた。もう、あの頃の孤独な日々には、戻れない。戻りたくない。俺は、里奈の存在を、心の底から求めていた。そして、その愛を、永遠に守り続けると、心に強く誓った。二人の未来は、希望に満ちていた。その希望は、日ごとに鮮明な色を帯びていった。 子育てに関する情報を集めたり、ベビー用品店に足を運んだりする中 ...
救済者か、堕天使か 第三章:指南と誘惑、そして新たな出会い
俺は、マスターに教えられた出会い系サイトの会員登録を終え、その日からメッセージのやり取りを始めた。しかし、現実は甘くなかった。何人かの女性にメッセージを送ってみたが、返ってくるのはそっけない返事ばかりだ。 (全然ダメじゃん…) 「チッ」 携帯電話をベッドに放り投げ、手を頭の後ろに組み、ベッドに横たわる。 (どうすればいいのか、さっぱり分からん…) 無機質な天井を見上げながら、視線が宙を舞う。 俺の心は、焦りと苛立ちで満たされていた。ミキへの未練が消えないまま、新たな出会いを求めて足掻いている自分が情けなく ...