
年度末の繁忙期、仕事に追われる毎日で心身ともに疲れ果てていた。
デスクに山積みの書類と、締め切りに追われる日々。夜遅くまで残業し、帰宅しても疲れて何もする気力が残っていない。そんな生活が続いていた私に、精神的な余裕などなかった。
だが、心の奥底では何か足りないものを感じていた。それが何なのか、自分でもよくわからなかったが、この単調な毎日に変化を求めていたのかもしれない。
そんな私に、先輩たちは「たまには息抜きも必要だ」と、週末に飲みに誘ってくれた。最初は断ろうかとも思ったが、この鬱屈した気持ちを晴らすには良い機会かもしれないと思い、誘いに乗ることにした。
居酒屋で酒を酌み交わし、会社の愚痴や他愛もない話で盛り上がった。アルコールが回るにつれて、私自身も少しずつ心を開いていくのを感じた。久しぶりに笑顔がこぼれる自分がいた。
しかし、酒の勢いもあってか、先輩の一人が突然、「お前、まだ女性経験ないんだって?それじゃ、男として損してるぞ!」と言い放った。その直球の質問に、私は一瞬言葉を失った。
「え?いや、その…」
私は戸惑いながらも否定することができなかった。実際、これまで恋愛にあまり縁がなく、大学時代も勉強や部活に追われ、就職してからは仕事に没頭していた。そんな環境では、異性との出会いも限られていた。
正直に答えると、先輩たちは顔を見合わせ、「今日、お前を卒業させてやる!」と、意味深な笑みを浮かべた。彼らは立ち上がり、会計を済ませると、私を連れ出した。
夜の街を歩きながら、私の心臓は早鐘を打っていた。どこに連れて行かれるのか、何をさせられるのか、不安と期待が入り混じる複雑な心境だった。
やがて、ピンク色のネオンが妖しく光る通りに差し掛かった。
「ここは…」
「今日、お前を一人前の男にしてやるよ」
先輩は私の肩を叩いた。
「初めてがプロでもいいんだからな!」
という先輩の言葉に、私はますます戸惑いを覚えたが、流れに乗せられるまま、一件の店へと足を踏み入れた。
店の中は思ったよりも落ち着いた雰囲気で、高級感すら漂っていた。受付では若い女性が穏やかな笑顔で迎えてくれた。緊張で手に汗をかく私とは対照的に、先輩たちは慣れた様子で店員と会話していた。
そこは、風俗店だった。料金を聞いて驚いていると、先輩の一人が「今日は俺のおごりだ!」と豪快に笑った。聞けば、先週のG1レースで万馬券を当て、大金を手にしたらしい。その幸運の余韻に浸っている彼は、今日の出費も惜しくないという気分だった。
先輩二人は慣れた様子で女性を指名し、私は言われるがまま個室に通された。部屋は思ったよりも広く、清潔感があった。ベッドの他に、小さなテーブルとソファ、そして奥にはバスルームが見えた。
部屋で待っていると、緊張で膝が震え始めた。こんな場所に来るのは初めてで、どう振る舞えばいいのかわからなかった。頭の中では様々な考えが駆け巡り、心臓は早鐘を打っていた。
ノックの音が響き、現れたのは、40歳くらいの女性だった。艶やかな長い黒髪、豊満な体つき、そして、妖艶な雰囲気を纏った彩子さん。彼女は、薄手のガウンを羽織っただけの姿で私の前に立つと、「すごく若~い」と笑顔で言った。
「ねぇ…こんなおばさんでもいい?」
彩子さんの甘い囁きに、私は思わず頷いた。彼女の存在感に圧倒され、言葉が出なかった。実際、彼女の年齢を感じさせない美しさと色気に、私は魅了されていた。
「緊張してる?大丈夫よ、あたしがリードするから」
彩子さんは優しく微笑むと、私の硬直した体をほぐすように、肩に手を置いた。彼女の手の温もりが、私の緊張をほんの少し和らげた。
「初めて?」
彼女の質問に、私は小さく頷いた。恥ずかしさで顔が熱くなるのを感じた。
「そう…じゃあ、特別に優しくしてあげる」
彩子さんは笑顔で言うと、私の手を取り、バスルームへと導いた。
「まずはシャワーを浴びましょ。気持ち良くなろうね?」
彩子さんにシャツのボタンを一つずつ外してもらいながら、私の心は混乱していた。こんな状況が本当に現実なのか、夢の中にいるような感覚だった。
服を全て脱がされると、彩子さんは私の体を上から下まで見つめ、「もうこんなに…」と呟いた。若さゆえの反応に、彼女は嬉しそうな表情を浮かべた。
恥ずかしさで顔を赤らめる私に、彩子さんは優しく微笑みかけた。その笑顔に、少しだけ安心感が生まれた。
シャワーで体を洗い流してもらうと、彩子さんは私の緊張をほぐすように、優しく体を撫でた。温かい湯と彼女の指先の感触が、私の心をリラックスさせていった。
「力を抜いて…」
彩子さんの言葉に、私はゆっくりと深呼吸をした。少しずつ、体の緊張が解けていくのを感じた。
シャワーを終えると、マットが敷かれたベッドに寝かされた。柔らかいマットの感触と、ふわりと香る彩子さんの香水の匂いが、私の感覚を刺激する。
「凄い反ってるし、ずっと元気だね?いくつなの?」
彩子さんの言葉に、私が「19です」と答えると、彼女は驚いたように目を丸くした。
「え!本当?こんな若い子初めてよ」
彼女の驚きに、私はますます恥ずかしさを感じた。しかし、彼女が本当に驚いている様子を見て、少し誇らしい気持ちも芽生えた。
「じゃあ…やりたい盛りだね」
彩子さんは私に抱きつき、「たくさん出してね?」と甘えた声で囁いた。彼女の吐息が耳元をくすぐり、私の心臓はドキドキと高鳴った。全身に電流が走るような感覚に、息を呑んだ。
彩子さんは私の体にローションを塗りたくり、ゆっくりと撫で回し始めた。彼女の指先が私の肌を滑るたびに、ゾクゾクとした快感が体を駆け巡る。
初めて味わう官能的な快感に、私は思わず目を閉じた。
彩子さんが私の体の上に跨がり、「可愛い…」とキスをしてきた。彼女の唇の柔らかさと温もりに、私の理性は少しずつ溶けていくのを感じた。舌を絡められ、ゆっくりと体を上下に擦り寄せられると、私はどうにかなりそうだった。全身の血が一点に集まるような感覚に、思わず腰が浮いた。
「気持ちいい?」
彩子さんの問いかけに、私が正直に「気持ちいい…」と答えると、彼女は嬉しそうに微笑んだ。その表情に、私はますます彼女に魅了されていった。
乳首を優しく咥えられ、くすぐったさと快感に身悶えしていると、彩子さんは「ウフフ」と笑い、今度は私の体をうつ伏せにした。
「若い男なんて久しぶり」
彩子さんは、ローションで濡れた体を私の背中に擦り付けてきた。ぬるぬるとした感触と、彼女の柔らかい体の温もりが、私の理性を溶かしていく。背中から伝わる彼女の体温と、肌と肌が触れ合う感覚に、私の興奮は最高潮に達していた。
仰向けに戻されると、彩子さんは私の足を開き、自分の体を使って愛撫を始めた。初めて味わう快感に、私は目を閉じ、感覚に身を委ねた。
「こういう事したことある?」
彩子さんの問いかけに、私が「は!初めてです!」と答えると、彼女は「さっきより硬い」と嬉しそうに言った。私の反応に満足している様子だった。
彩子さんは優しく私を愛撫し続けた。彼女の手の動きと、時折漏れる甘い声に、私は夢心地だった。
「気持ちいい…」
私は思わず声に出してしまいそうになった。全身が熱く、頭の中が真っ白になる感覚。
「だめよ…まだ」
彩子さんは私の興奮を察すると、一旦動きを止め、「どうする?ここでする?ベッドに行く?」と尋ねてきた。
「ベッドでおねがいします」
私が答えると、彩子さんは私を抱き起こし、シャワーで体を洗い流してくれた。そして、そのままベッドへと向かうと、熱いキスを交わし、私の全身を優しく撫で始めた。
「19歳でこんな所に来るなんて、相当遊んでるんでしょ?」
彩子さんの問いかけに、私が「いや…初めてで」と答えると、彼女は驚いたように目を見開いた。
「こういうお店?」
「はい、お店もですけど」
私が正直に答えると、彩子さんは「え?もしかして…初めて?」と尋ねてきた。
恥ずかしくて頷く私に、彼女は「えーうそ!騙してる?」と疑うように聞いてきた。その反応に、私は自分がいかに経験不足かを痛感した。
「本当です」
「え?」
彩子さんは口元を押さえて驚いた表情を見せた。驚きと共に、何か責任を感じたような表情も浮かんだ。
「あたしが初めてでもいい?」
彩子さんの言葉には、優しさと不安が混ざっていた。私の大切な初めての経験を彼女が担うことへの責任感と、それでも私を受け入れたいという気持ちが伝わってきた。
「はい…お願いします」
素直な気持ちを伝えた。
「なんかあたしもドキドキする」
彩子さんは少し興奮した様子でそう言うと、私を仰向けにした。
彼女の表情には、普段の仕事とは違う何かが宿っていた。初めての相手を導く特別な感情、それは優しさと責任感が混ざり合ったものだった。
彩子さんは私の全身に優しく触れ、愛情を込めて愛撫してくれた。彼女の温かい手と唇が、私の体を隅々まで愛でる。その度に、私の体は熱く火照り、呼吸は荒くなっていった。
二人は愛の行為を交わした。彩子さんは終始優しく、私をリードしてくれた。初めての快感に戸惑う私を、彼女は温かく包み込み、一つ一つの動きを教えてくれた。
「凄い…」
彩子さんの甘い声と、彼女の柔らかな体の感触。私は全ての感覚が研ぎ澄まされるような快感に包まれていた。
「気持ち良かった?」
彩子さんが優しい声で尋ねてきたので、私は「めちゃくちゃ気持ち良かったです」と正直に答えた。すると、彼女は私の頭を優しく撫で、唇にキスをしてくれた。
「こんなおばさんが最初でも良かった・・・?」
彩子さんの言葉には少しの不安と、自分を卑下する気持ちが混ざっていた。彼女にとっても、私の初めての相手になることは特別な意味があったのだろう。
私が何度も頷くと、彼女は「嬉しい…」と小さく呟いた。その瞬間の彩子さんの表情は、仕事を忘れた純粋な喜びに満ちていた。
お互いの汗ばんだ体をタオルで拭き終えると、彩子さんは私の顔を見てニヤリと笑った。
「まだ元気だね?」
彼女の言葉に、私は照れながらも頷いた。初めての経験で満足したはずなのに、彩子さんへの欲望は収まるどころか、さらに強くなっていた。
「もう一回しようか?」
彩子さんの誘いに、私は「今度は…」とお願いした。彼女は嬉しそうに応じてくれた。
二度目の経験は、さらに深い快感をもたらした。
初めての緊張が解け、少しずつ自分から動くことができるようになった私に、彩子さんは「上手くなってきたね」と褒めてくれた。その言葉に、私は自信を持ち、さらに彼女を喜ばせたいという気持ちが湧いてきた。
彩子さんは私の腰を掴み、「こう動かすのよ」と優しくリードしてくれた。彼女の手の動きに合わせて体を動かしていると、先ほどとは違う快感が体を駆け巡った。
「気持ちいい!」
彩子さんの喘ぎ声が私の耳元で響き、激しく揺れる彼女の体に、私の興奮は最高潮に達した。彼女の表情、声、体の熱さ、全てが私の感覚を刺激した。
二人の体が一つになり、お互いの感情と快感が融合するような瞬間。彩子さんは私の首に手を回し、私を引き寄せると、最高潮の時を迎えた。彼女の体が強く密着する感覚に、私も限界を迎えた。
「気持ちよくなれた?」
彩子さんは幸せそうな表情でそう言うと、そのまま私を抱きしめた。彼女の腕の中で、私は心地よい疲労感と満足感に包まれていた。
やがて時間が来てしまい、名残惜しい気持ちでいると、彩子さんは「また来てね?絶対」と、最後にもう一度たっぷりとキスをしてくれた。
その言葉に、私の心は躍った。また彼女に会いたい、そう強く思った。
部屋を出ると、入口付近に先輩がいた。「良かったか?」と尋ねられたので、「最高でした」と答えると、先輩は満足そうに頷いた。
「また来るぞ」
その言葉に、私は心の中で強く同意していた。
彩子さんとの出会いは、私の人生を大きく変えた。それは単なる肉体的な経験だけでなく、人との繋がりの温かさ、心の触れ合いの大切さを教えてくれたのだ。
それから一ヶ月ほどして、私は先輩と一緒に再び店を訪れた。胸の高鳴りを抑えきれず、彩子さんに会えるという期待で心は一杯だった。
受付で「彩子さんでよろしいですか」と言われ、私は彼女との再会を果たすことができた。
彩子さんは私の顔を見るなり、「アーッ!」と嬉しそうに声を上げ、抱きついてきた。その反応に、私は彼女も自分のことを覚えていてくれたことに、心から嬉しく思った。
「来てくれたんだぁ!」
彩子さんは嬉しそうな表情でそう言うと、「お風呂入ったらベッドでしよ」と、私をシャワーへと連れて行った。彼女の手を取りながら、前回の記憶が鮮明によみがえった。
シャワーを浴び終えると、私たちはすぐにベッドへと向かった。初めての時の緊張は影を潜め、今回はより自然な形で彩子さんと向き合うことができた。
一度経験していることもあり、前回よりもスムーズに体を重ねることができた。彼女の体を抱きしめる感覚、唇を重ねる感覚、全てが私の記憶に深く刻まれていた。
今回は自分から積極的に彩子さんを求め、彼女を喜ばせることができた。その反応に、私自身も大きな喜びと満足感を覚えた。
「また来てくれて嬉しい」
彩子さんの言葉には、仕事を超えた感情が込められているように感じた。私も同じ気持ちだった。彼女との時間は、単なる肉体的な関係を超えた、心の繋がりを感じさせるものだった。
「もう一回」
私の言葉に、彩子さんは少し驚いた様子を見せたが、すぐに笑顔になり、再び体を重ねた。彼女は私の成長を喜んでくれるかのように、温かく受け入れてくれた。
「凄い…元気だね?」
彩子さんはぐったりとした様子でそう呟いたが、その表情には満足感と幸せが溢れていた。
結局、私は半年ほど彩子さんの元へ通い続けた。どんなことがあっても、彼女は優しく私を包み込み、癒してくれた。仕事のストレスや、日々の悩みも、彼女と過ごす時間で解消されていった。
しかし、ある日彼女が店を辞めてしまい、会えなくなってしまった。最後の日、彩子さんは涙を浮かべながら「あなたの成長を見られて幸せだった」と言ってくれた。その言葉に、私も胸が熱くなった。
再び会いたいという気持ちはあるが、それは叶わないだろう。しかし、彩子さんとの時間は、私の心に深く刻み込まれ、決して忘れることはないだろう。
彼女との出会いを通じて、私は単に大人になっただけでなく、人との繋がりの温かさ、相手を思いやる気持ちの大切さを学んだ。それは、この先の人生で出会う人々との関係にも、きっと良い影響を与えてくれるだろう。
今でも時々、彩子さんの笑顔と優しさを思い出す。彼女との出会いは、予期せぬものだったが、私の人生における大切な宝物となった。